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【モンスター社員!?】自分の権利ばかり主張する社員に何を伝えたらよいか?

今回は、「権利ばかり主張する社員への対処法」についてのお話をしていきたいと思います。私は経営者のコミュニティを運営しておりますので、普段からさまざまな業種の経営者の方と接する機会があるんですが、よく耳にするものとして、「最近の若手社員は権利ばかり主張して義務を果たそうとしない」とか、「義務を全うしないくせに権利主張が大きい社員に困っているんです」などといった声をききます。

そこで今回は、そういった権利主張ばかりが強い社員の対処法をお話しをするんですが、まず前提として、権利と義務についてどのような考え方があるのか、そして、権利ばかり主張する社員の心理的特徴を説明してから、対応策について話を進められればなと思っています。それでは参りましょう!

そもそも社員の「権利と義務」とは?

法律的には私たち経営者と社員は「労働契約」というものをむすんでいます?これは、簡単に言えば、働く人(労働者)と会社(使用者)の間で結ばれる大切な約束のことです。この約束には、働く人の権利と義務が含まれています。特に労働契約の中でも最も重要な権利と義務は、働く人の権利として、「給料をもらうこと(賃金請求権)」働く人の義務として、「仕事をすること(労働義務)」のこの2つです。

当たり前のようですが、これらは、コインの表と裏のような関係にあり、仕事をする義務を果たせば、その見返りとして給料をもらう権利が生まれるのです。ちなみに労働契約法という法律では、労働契約のことをこのように説明しています。「労働者が使用者(会社)のために働き、使用者がその対価として賃金を支払うことについて、お互いが合意すること」他にも、働く人には次のような義務があります。

「会社の指示に従うこと」、「会社の秘密を守ること」、「会社と競合する行為を避けること」などです。一方、働く人の権利としては、使用者の安全配慮義務の裏返しとして、労働者が使用者に配慮を求めることを権利といったものもあります。

つまり、労働者は使用者に心理的、肉体的に安全に働ける職場環境を求める権利があるということです。もちろん、会社との約束(労働契約)や職場のルール(就業規則)で決められた他の権利や義務もあります。

これらをしっかり理解することで、より良い職場環境づくりにつながります。以上のように「働く」ということは、権利と義務のバランスの上に成り立っているはずなのですが、それでは、なぜ権利ばかり主張する社員が増えているのはなぜでしょうか?

権利ばかり主張する社員が増えている理由

まず、今の会社員、特に若い社員たちの考え方が、昔とは少し違っていることが権利ばかり主張する社員が増えている1つの要因です。雇用契約の基本である「権利と義務」という言葉で彼らの行動を説明するのは難しくなってきました。そこには色々な社会的要因が関係しています。例えば、昔の日本の会社では、「終身雇用制」というものがありました。

これは、一度就職したら定年まで同じ会社で働き続けるという考え方です。また、「丁稚奉公」という言葉があったように、若いうちは辛抱強く経験を積むことが大切だと考えられていました。このような環境では、「権利と義務」という考え方が受け入れやすかったのです。しかし、今の時代は違います。「自分の生きたいように生きればいい」というメッセージをCM、音楽、さまざまな媒体でよく耳にします。

その為、若い人たちは、自分の人生は自分で決めたい、決められるんだという考え方を強く持っています。そして、それを実現するための選択肢がたくさんあるのです。例えば、「第二新卒」という言葉を聞いたことがありますか?これは、一度就職した後に、別の会社に転職する人のことを指します。

昔は転職することはあまり良く思われませんでしたが、今では珍しくありません。若い社員にとって、転職は自分のキャリアを発展させるチャンスの一つになっています。また、「フリーランス」という働き方も増えています。これは、特定の会社に所属せず、自分で仕事を選んで働く形式です。このように、今の若い人たちには多くの選択肢があるのです。こういった状況では、「権利と義務」という考え方だけで若い社員を会社に縛り付けるのは難しくなっています。なぜなら、彼らには別の選択肢があるからです。

もし今の仕事や職場が自分に合わないと感じたら、我慢せずに新しい道を探すことができます。なので、「権利と義務」について、伝えても社員の心には響かないことが多くなっています。

権利ばかり主張する社員への具体的な対策

対策1:コミュニケーションの強化で理解を深める。権利ばかりを主張する社員に対して最初に行うべきことは、効果的なコミュニケーションを確立することです。定期的なミーティングや個別面談を通じて、社員の意見や懸念を聞き出すことが重要です。

このプロセスでは、非難や批判を避け、オープンマインドで接することで信頼関係を築くことができます。また、社員の意見が職場の改善にどのように貢献できるかを一緒に考えることで、権利主張の背後にある真の動機を理解し、より建設的な関係を築くことができます。


対策2:明確なルール設定とその適用。権利主張が過剰になる一因として、ルールや期待が不明確であることが挙げられます。職場のルールやポリシーを明確にし、それを公正に適用することが、争いを避ける鍵となります。具体的には、勤務時間、業務遂行の基準、職場で遵守すべき働き方といった基本的なルールを文書化し、全員に周知・徹底しましょう。これにより、社員は自分の権利と責任を正確に理解し、不公平感を感じにくくなります。


対策3:キャリアパスの提示とモチベーション向上策。社員が権利ばかりを主張する背後には、キャリアに対する不安や不満が隠れていることがあります。社員一人ひとりに対して明確なキャリアパスを提示し、その達成に向けたサポートを提供することで、社員のモチベーションを向上させることができます。

また、達成感や所属感、会社への帰属意識を高めるために、小さな成功を認め、適切な報酬を与えることも重要です。社員が自身の成長と職場への貢献を実感できる環境を整えることで、権利ばかりを主張する姿勢から、積極的に職務に取り組む姿勢へと変化を促すことができます。

最後までご覧いただきありがとうございます。私は、普段、経営者、個人事業主、フリーランスなど自分で事業をやっておられる方が幸せに成功するための具体的な方法を”無料オンラインサロンBMC”でも教えています。ご興味のある方は、是非覗いてみてください。

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