BMC (ビジネス マフィアン クラブ)|Business Mafian Club

【企業の基盤】組織文化をつくるには?4タイプの文化と注意点を考慮して組織文化をつくる方法

今回は、「組織文化」についてお話していきたいと思います。

組織文化とは、一般的にはその組織内で共有される価値観や行動様式、信念を指します。「うちのカルチャーを改善したい」とか、「文化がしっかり根付いていない」といった声をよく聞きますが、実際、組織文化はその組織の「雰囲気」や「空気感」といったもので、社員にどのような状態で働いてほしいか、どのような感覚を持って業務にあたってほしいかという理想的な状態を示すものです。

もし事業が順調であったとしても、人と組織が疲弊していたり、ついてこれていなかったりすると、うまく機能しません。また、組織内が非常に仲良く、信頼関係がしっかりしていても、事業成果が伴わなければ、ただの仲良しグループで終わってしまいます。会社の経営では、この組織文化と事業成果の両輪がうまく回る必要があるんです。

4タイプの組織文化

組織文化は企業によって多種多様ですが、ミシガン大学の研究によれば、組織文化は大きく分けて次の4つのタイプに分類できます。

タイプ①:階層型文化です。
この文化は組織の安定と秩序を重んじます。規則が厳格に守られ、指示系統がはっきりしているため、行動が迅速です。しかし、変革や挑戦を求める人には制約となることがあります。このカルチャーのタイプは政府や公共の機関、公共性の高い組織に多く見られます。

タイプ②:創造型文化です。
革新を最優先とし、柔軟に変化に対応します。従業員の自主性を重視し、新しいアイデアを自由に出すことが奨励されます。しかし、安定を求める人には不向きかもしれません。スタートアップやIT業界などに見られる組織のカルチャーです。

タイプ③:市場指向文化です。
市場のニーズに敏感に反応し、顧客満足を追求します。このような組織では、内部競争が激しく、成果主義が強いのですが、これがストレスに感じる人もいます。この文化は小売業やサービス業で一般的です

タイプ④家族的文化です。
社員間の絆と連帯感を大事にする組織カルチャーで、協力して目標を達成する環境がありますが、個々の成果を重視する人には物足りなく不十分かもしれません。家族経営の企業や非営利団体でよく見られます。

ここまでの説明で各企業文化の特徴が理解しやすくなったかと思います。各文化それぞれのメリットとデメリットを理解し、自社の状況にどれをどう適応させるのかを考えるのが重要です。

組織文化のデメリット

従業員の働きがい、業績アップ、採用力の向上など様々なメリットがありますが、組織文化をつくっていく上で、次の3つのデメリットもあることを念頭においておく必要があります。

デメリット①:排他性が高まる。
強すぎる組織文化は、組織の排他性を高めることに繋がる側面があります。組織に属する人材の全員が、組織の価値観や行動指針に完全に同意できている状態というのはそう多くはありません。

「自分にはこのカルチャーは少し合わないかもしれない」と薄々感じていた従業員がいたとして、さらに組織文化を強固にしていけば、その不安は確信に変わり離職に繋がることもあります。但し、そういう理由での離職は組織にとって必要な新陳代謝であると捉える企業もあります。

デメリット②変革への抵抗。
組織文化は一度築かれたら終わりではなく、組織が悪い状況に陥ってしまったときには変革も必要となります。しかし、これまでの組織文化を受け入れていた従業員の中には、変革に強い抵抗を示す人もいるでしょう。

今までそれが当たり前と思っていた前提が揺らいでしまうのですから無理もありませんが、組織の成長や進化という点では、スピード感を落とす原因になってしまうことがあります。

デメリット③柔軟性の低下。
市場の変化に対応し、迅速な対応が求められる現代のビジネス環境では、柔軟性のある組織文化の重要性が高まっています。組織文化があまりにも強固になると、新たな発想が出にくくなるというリスクもあります。

組織文化をつくる4つのステップ

では、これまでの話を考慮して、最後に良い組織文化を作っていくための4ステップをお話していきたいと思います。

ステップ1:ビジョンとミッションの明確化。
企業の根底にある目的と目標を明確にすることが、組織文化の基盤を築く第一歩です。ビジョンは企業が追求すべき究極のイメージを、ミッションはそのビジョンを実現するために何をなすべきかを定義します。これらが明確であればあるほど、従業員は自身の行動を企業の目標に沿って調整することができます。

ステップ2:核となる価値観の定義。
企業が大切にしている価値観を定義し、それを組織全体に浸透させることが重要です。価値観は、日々の業務や意思決定の指針となり、従業員が一貫した行動をとるためのガイドラインになります。

ステップ3:行動基準の設定。
期待される行動を具体的な行動基準として設定し、それを社内のすべてのレベルで共有します。行動基準は、具体的な例やシナリオを通じて従業員に理解しやすく伝えることが重要です。また、行動基準をいきなり多くしすぎても浸透が難しくなります。最終的には特に大切だと思うものを5つくらいに絞りましょう。

一度決めた行動基準をずっと続けなければいけないということはないので、組織の状況や状態を見ながら、途中で変えたり追加したりするのもOKです。

ステップ4:組織文化を浸透させる。
決めただけで浸透していないものは組織文化とは言えません。このプロセスが最も時間と手間を要するものになりますが、組織文化が浸透した後に自社にもたらされる恩恵を想像し、諦めずに取り組みましょう。

特にミッション・ビジョン・バリューやリーダーの言動などは継続して発信しておかなければ、目先の雑事にかき消されてしまう性質のものです。

そして、採用、評価・報酬制度などは組織文化の形成に大きな影響を与えることを認識し、自社の現状において変えるべき点がないか検討しましょう。この組織文化を浸透させるやり方に関しては、別の動画で詳しくお話していますのでそちらを参考にしてください。

最後までご覧いただきありがとうございます。私は、普段、経営者、個人事業主、フリーランスなど自分で事業をやっておられる方が幸せに成功するための具体的な方法を”無料オンラインサロンBMC”でも教えています。ご興味のある方は、是非覗いてみてください。

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