テレワークが広がり、働き方は大きく変わりました。しかしその裏で、新たなハラスメントとして注目されているのが「テレハラ(テレワークハラスメント)」です。オンラインでのやり取りが日常になったことで、対面とは異なるトラブルが生まれやすくなっているのです。
この記事では、テレハラの特徴や事例、背景、対策をわかりやすく解説します。
◆テレハラとは?

テレハラとは何かを解説します。
テレワーク特有のハラスメントとして増加中
テレハラとは、Web会議やチャットといったオンライン環境で起きる嫌がらせのことです。パワハラやセクハラがリモート上で起きる形で、相手の働きやすさを損なう行為はすべて該当します。
画面越しでは表情が読み取りづらく、短いメッセージも強く伝わりやすい点がトラブルの原因になるのです。
従来のハラスメントと違うポイント
オンラインでは空気感や温度差が伝わりにくく、自宅から参加するため背景や服装などプライベートに触れやすい状況が生まれます。
こうした“見えにくさ”や“距離感のズレ”が積み重なると、意図せず加害者になってしまうリスクがあるため注意が必要です。
◆リモートで実際に起きているテレハラ事例
実際に起こってしまった事例をご紹介します。
Web会議での顔出し強制・外見へのコメント
業務に不要なのに「顔を映して」「カメラをオンにして」と求め続ける行為は、大きな負担になります。さらに、部屋の様子や背景、服装・外見に関する発言は、相手のプライバシーを侵害するテレハラの代表例です。
業務時間外の連絡やチャットでの詰めすぎ
就業時間外のメッセージを当然のように送ったり、「既読なのに返事が遅い」と責めたりする行為は、相手の生活を圧迫します。また、短い指示を連続で送るなど、強い調子のチャットもプレッシャーになりやすいです。
常時オンラインを求める“監視型マネジメント”
カメラを常時オンにさせる、作業状況を細かく監視するなどの管理は、精神的なストレスを高めます。監視されている感覚は集中力を奪い、モチベーション低下や離職につながる危険があるでしょう。
◆テレハラが起きる背景と企業のリスク
テレハラによるリスクを知っておきましょう。
仕事と生活の境界がぼやけやすい
自宅=職場になるため、家族の生活音、背景の様子、生活リズムがすべて仕事と混ざりやすい環境です。その結果、「プライベートを侵害された」と感じる瞬間が増え、テレハラの温床になってしまいます。
オンライン特有の誤解と孤立感
表情が見えにくいため、言葉の強さが倍増して伝わります。さらに、オンライン会議に呼ばれない、情報共有から外されるなどの“見えない排除”も発生しやすいです。
孤立感が高まると、メンタル不調や離職に直結しやすくなります。
企業にとっての法的・人事的リスク
テレハラは、パワハラ・セクハラと同じく十分に法的リスクがあります。そのままにすると、社員の離職、評価制度の不信、採用面への悪影響など、組織全体へ広くダメージが広がるでしょう。
◆テレハラを防ぐ企業側の対策
企業ができるテレハラ対策をご紹介します。
ルールの明確化とガイドライン作成
・顔出しの必要性
・勤務時間外の連絡ルール
・チャットでの反応速度の基準
・背景・プライバシーに関する配慮
など、テレワーク特有のルールを文書化することでトラブルを防ぎやすくなります。社員全体に共有し、共通認識にしておきたいところです。
管理職研修とコミュニケーション教育
管理職の意識や言動がテレハラの発生を左右します。オンラインでの指示の出し方、チャットの言葉選び、部下の状況を把握する方法などを学ぶ研修を取り入れると効果的です。
相談しやすい窓口づくり
オンライン専用の相談フォーム、匿名チャット、定期的な1on1面談など、声を上げやすい環境を整えることで早期対応につながります。
◆個人ができるテレハラ対策
個人ができるテレハラ対策をご紹介します。
不快な行為は記録し、早めに相談する
チャットログや会議の記録など、証拠を残すことが重要です。違和感を覚えたら上司や人事に相談し、抱え込まないようにしましょう。
自分の境界線を適切に伝える
「夜は返答できません」「プライベートへの質問は控えてほしいです」など、具体的に伝えることで改善するケースも多いです。無理のない範囲で意思表示を行いましょう。
◆まとめ
リモートワークは広がり続ける働き方です。だからこそ、画面の向こうの相手を思いやり、言葉選びや距離感に注意することが欠かせません。
テレハラを他人事にせず、企業も個人も意識して取り組むことで、オンラインでも安心できる働き方が実現していきます。
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