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【社長の時間管理術】時間がない経営者が見落としている事と社長のためのタイムマネジメント術

今回は、経営者のための「時間管理術」についてのお話をしていきたいと思います。経営者が忙しいという現実は、多くの企業主が直面する厳しい状況の一つです。特に経営者というリーダーシップを担う立場は、組織の全てに関与しなければならず、その結果として忙しさが生じているのです。

具体的に言えば、取引先との交渉、新事業の開発、従業員のマネージメント等など、多岐にわたる業務がビジネスを拡大していくためには必要であり、そのすべてが企業を経営していくためには重要だからです。

しかし、その一方で多くの経営者がタイムマネジメントにおいて見落としていることもあります。そういった部分も踏まえて、この動画の後半では、経営者のための時間管理術をご紹介していきます。それでは参りましょう!

そもそも経営者と社員の時間管理は違う

世の中には、時間管理やマネジメントに関する話が数多く存在します。これらの方法論は、多くの場合、限られた時間内でいかに多くの仕事をこなすかに焦点を当てています。なぜなら、これらのノウハウの多くは一般社員向けに作られているからです。

一般社員の場合、働く時間が決まっており、上司から言われた業務量をこなす必要があります。そのため、いかに効率的に時間内で与えられた仕事をこなすかが重要になります。例えば、優先順位を付けて重要なタスクから取り組む「タスクの優先順位付け」や、一定時間集中して仕事をし、その後短い休憩を取る「ポモドーロ・テクニック」など、勤務時間内に、さまざまなタスクをこなすためのタイムマネジメントの技術が求められます。

しかし、社長となると話が少し違います。社長は自分の働く時間を自分でコントロールしなくてはなりません。そのため、限られた時間内で多くの仕事をこなすというよりも、少ない仕事量でいかに会社を成長させるかにフォーカスする必要があります。言い換えると、効果性に重きを置く必要があるということなのです。

具体的には、社長は企業の方向性を決める戦略の策定や、重要な意思決定に時間を割く必要があります。例えば、新しい事業計画の立案や、大口顧客との交渉、業界動向の分析などです。これらは一つひとつのタスクが企業の成長に直結するため、少ない時間で大きな成果を上げることが求められます。

このように、社長の時間管理は、いかに効率よく仕事をこなすかではなく、いかに効果的に企業を成長させるかに重点を置く必要があります。

経営者の時間管理術における3つの大切な考え方

経営者が時間管理をしていく上で、大前提、大切にしないといけない考え方が3つあります。

1つ目は、会社の成長と投入した時間は相関関係がないということ
です。

会社を成長させるためには自分の働く時間をもっと増やさなくてはいけないと思ってしまうこと、逆に言うと、自分の働く時間を減らしたら会社の成長は止まってしまうと考えてしまう。

これは多くの社長が現実に真実として思い込んでいることです。でも実は、これは逆で、会社の成長と社長の自由時間というのは両立できます。さらに言うと、自分の働く時間を減らせば減らすほど、会社を成長させることができるのです。これは私自身の経験だけでなく、私たちのお客様の経験でも、そういうことが言えるんです。

なので、自分が投入した時間に対して会社は成長するという考え方は、いったん隅に置いておいていただくといいのかなぁと思います。

2つ目は、時間管理術は経営者の価値観に左右されるということ
です。

時間管理の基本は、大事なことにいかに時間を使えるかということですが、その大事なことというのは何なのか?というのが経営者によって変わります。なぜ経営者によって変わるかというと、経営者によって価値観が違うからです。

この価値観というのは、何を大事に思っているか?ということなのですが、どの仕事が自分にとって価値があるのか、どの仕事が自社にとって大事なのかということは、皆さんの価値観によって変わるわけです。

そうすると、時間管理術は、価値観によって左右されます。なので、時間の使い方を変える前に、自分の価値観と向き合い、その価値基準を変えて行かない限り、時間の使い方は本質的な意味では変わらないということになります。

3つ目の大切な考え方は、会社の最大の資産は経営者の時間であるということ
です。

よく「会社の最大の資産は人材だ」と言われますが、この考えには半分同意で、半分同意できません。なぜなら、資産とは自分でコントロールできるものだからです。例えば、お金や会社の設備は100%自分たちで管理できます。

しかし、人材は違います。人材はあくまで人であり、いつ会社を去るかは予測できません。病気や定年退職など、会社がコントロールできない理由で辞めてしまうこともあります。つまり、人材は完全にはコントロールできないのです。

では、会社の最大の資産は何でしょうか?お金や設備も重要ですが、一番大きな資産は経営者の時間です。経営者がどのように時間を使うかによって、会社の成長が大きく左右されます。売上が100億1000億の会社経営者も、売上が1000万1億の会社社長も、1日が24時間であることは変わりません。同じ時間軸の中で100億円を稼ぐ経営者もいれば、1000万円しか稼げない経営者もいます。つまり、時間の使い方次第で大きな成果が生まれるのです。

このように考えると、会社の最大の資産は経営者の時間です。経営者が時間をどのように使うかは、経営者自身の問題だけでなく、社員全体にも影響を与える重要なテーマです。経営者の時間管理が会社全体の成長に大きな影響を及ぼすため、経営者の責任は非常に大きいと言えます。

経営者の時間管理術

ここからは、経営者に必要な時間管理テクニックについてお話していきます。まず、さまざまな時間管理術を行う前に、最初のステップとしてやらないといけないことは、「自分が何に時間を使っているのか?」を把握するということです。これが結構、見落としがちなことで、ほとんどの人が「スケジュール管理」は行っていますが、自分の「時間の使い方」の記録はとっていません。そして、ほとんどの人は「何もしていない」時間というのはなくて、常に「何か」をしています。

たとえそれがぼんやりすることや、スマホで時間をつぶすことであってもです。ですから、「時間の効率を高める」というのは、毎時毎分に行う活動の価値を高めることといえます。なので、まずは1週間、自分の時間の使い方を記録してみることをおすすめします。

この記録は、バーチカル式手帳に記入してもいいですし、GoogleカレンダーやExcelなどで簡単な記録シートを作ってもいいと思います。また、タイムログを管理するアプリも多数存在します。ただし、スマホは集中力を散漫にするトラップが満載なので、私は避けています。ちなみに、経営学の父、ピーター・ドラッカーは15分ごとの記録を推奨しています。

ステップ2は、経営者として3つある人格のバランスをとることです。

アメリカの著名な経営コンサルタント、マイケルE.ガーバー氏の理論では、経営者は3つの人格をバランスよくコントロールしないと会社は成長しないと話しています。その3つの人格とは何かというと、職人、マネージャー、起業家の3つです。

詳しくは、マイケルE.ガーバー氏の著書「はじめの一歩を踏み出そう」を読んでいただくといいと思うんですけど、職人の人格は目の前の仕事をこなす人格。マネージャーは、会社の仕組みづくりとかルールづくり、体制づくりをする人格。起業家の人格は、会社の理念、ビジョン、長期的な戦略や展望、会社の未来を作る人格。会社がうまく成長していくには、この3つの人格を1/3ずつバランスを取ってコントロールしていくことが大切になるというわけなのです。

ステップ1の自分の時間の使い方を記録して見てみると、ほとんどの社長は職人の人格で時間を使っているということが分かると思います。職人の人格は、目の前の仕事をするということなので、例えば、来たお客さんに対応するとか、商品を作る、商品を発送する、営業をするとか、今やらないといけない緊急の仕事にほとんど時間を使っているということなんです。

1番目の方法で、自分の時間の使い方を把握できると思いますが、この3つの人格を自分はどれだけ使っているのかというのをぜひ見て欲しいんです。おそらくほとんどの方は職人の時間を7割8割使っていると思います。残りの2割が、マネージャーの人格です。起業家の人格は5%くらいしか使っていないと思います。実際のところ、会社の未来を考える仕事というのを仕事全体のうちの5%くらいしかやっていない。

これだと会社は確実に成長しません。なので、意識して職人、マネージャー、起業家という人格を使って行くことが大事なのです。
で、最後、ステップ3は、時間を分類することです。この分析では、時間管理といえば必ず登場する「時間管理のマトリックス」を使います。

これは『7つの習慣』で紹介されている手法で、特に重要なのですが緊急ではない仕事に焦点を当てます。この重要で緊急ではない仕事を意識して取り組むことで、実りある人生やビジネスを築くことができるというのが『7つの習慣』の教えです。

ここで大切なのは、「自分にとって重要だが緊急ではない仕事とは何か」を見極めることです。これは一人ひとりの価値観によって異なります。ある社長にとって重要な仕事が、別の社長にはそうでないこともあります。

また、それぞれ、社長の価値観の違いが3つの人格の話にも関係してきます。先ほど、経営者には「職人」「マネージャー」「起業家」という3つの人格があり、それぞれの人格によって重要な仕事の定義が異なるとお伝えしました。例えば、職人の人格に支配されている社長は、目の前の仕事や顧客、大口契約を重要視します。彼らにとって重要なのは、今目の前の仕事を確実にこなして収益を上げることです。

一方で、3つの人格のバランスをうまく取っている社長にとって、重要な仕事は起業家の人格に基づくものです。起業家の仕事は会社の未来を築くことであり、会社のビジョンや長期的な戦略、計画を作ることです。つまり、社長がどの人格に価値観を支配されているかによって、重要だが緊急ではない仕事が何であるかが決まるというのです。この見極めが最終的に会社の成長に影響を与えます。

ぜひ、自分や自社にとっての「重要だが緊急ではない仕事」を考えてみてください。これは会社の成長に直結する重要なステップです。

最後までご覧いただきありがとうございます。私は、普段、経営者、個人事業主、フリーランスなど自分で事業をやっておられる方が幸せに成功するための具体的な方法を”無料オンラインサロンBMC”でも教えています。ご興味のある方は、是非覗いてみてください。

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